2017年12月25日月曜日

谷戸田の稲作(8)「お米をおいしく食べよう」


小峰ビジターセンターでは、年間を通して一連の稲作を体験し、

”つくって食べる”よろこびを味わうプログラム「谷戸田の稲作」を

小峰公園内の谷戸田にて行っています。


今回は、12月10日(日)に行われた「第8回 お米をおいしく食べよう」の

様子をご紹介します。


当日は、雲一つない青空で絶好の野外活動日和となりました。

まずは前日から吸水させていたもち米を軽く洗い、ぬかを落とします。


農薬を使わず育てたお米には黒い粒が多く入っています。

これは、成長過程でカメムシなどに食べられてしまった痕。

「黒い粒がたくさんあるってことは、

その分生きものがたくさんいるってことなんだね。」

しかし、黒い粒は食感が悪くなってしまうため、

みんなで一粒ずつ丁寧に取り除きました。


ぬかを落としたもち米は、薪ストーブとせいろを使って蒸しました。


蒸しているときに、蓋の間からもれる蒸気の

おいしそうなお米のにおいに、お腹が鳴ってしまいます。

「あ~早くたべたい!」

「食べる前につかなきゃ食べられないよ。」

という会話が聞こえてきました。


もち米が蒸せたら、臼と杵で米粒を潰していきます。

手早く準備し、2本の杵で息を合わせてもちをつく大人の姿に

子どもたちは見惚れていました。


いよいよ子どもたちの出番です。

重い杵を力いっぱいふりあげ、周りの掛け声に合わせてつきます。


出来あがったらつきたてあつあつのおもちを食べます。

「いただきます!!」

みんなで力を合わせてついたおもち。

そして、春から自分たちの手で育てた米でつくったおもちの味を、

一噛み一噛み味わって食べていました。


食べ終わったら、自分の使ったお椀を

米のとぎ汁で洗います。


とぎ汁に含まれるぬかがお椀の汚れを落としてくれるのです。

「おばあちゃんの知恵!って感じだね。」

「そうだね、昔のひとはどんなものでも無駄にはしなかったんだね。」



次回は、1月中旬に「お米づくりのふりかえり」を行います。

(梅垣レンジャー)